認知症ケア専門士で待遇が大幅にアップ?介護職の給料の上げ方の早道とは?

介護職の給料の上げ方はさまざまありますが、早道なのは専門的な資格を取ること。特に近年急増している認知症のケアに関する資格を保有していれば、資格手当などが付きます。

今回は認知症ケア専門士の資格を取得して給料アップを目指す方法について考えてみましょう。

2025年には高齢者の5人に1人にまで増えると言われている認知症

介護職の方、あるいは介護職を目指されている方なら「認知症」という病気を一度は見聞きされたことがあるかと思います。
まずは改めて認知症とはどんなものなのか?復習していきましょう。

そもそも認知症とはどのような病気?

認知症は脳の神経細胞が減少することで認知機能が低下する病気です。
具体的には今まで覚えていた人や物の名前が出てこない、直前まで何をしていたのかを忘れてしまうといった「記憶障害」、自分がいる場所やおかれている状況、日付や時刻、周囲の人との関係性がわからなくなってしまうなどの「見当識障害」、作業の手順がわからなくなったり善悪の区別がつかなくなってしまったりする「判断能力の低下」といった症状が見られます。

他にも徘徊、暴力、暴言、弄便、幻聴、失禁、排尿障害、不眠、睡眠障害、抑うつなど、さまざまな症状が見られます。

厚生労働省『認知症施策の総合的な推進について』によると、65~69歳の認知症の有病率は1.5%、70~74歳は3.8%ですが、75~79歳では10%、80~84歳では22.4%と高齢になるほど増加。85~89歳では44.3%、90歳以上では64.2%の人が発症しているとされています。

また、男性よりも女性のほうが認知症の有病率が高くなり、90歳以上では男性が42.4%であるのに対して、女性は71.8%となっています。

2020年時点で既に630万人と社会的な注目も集まりつつある

高齢化にともない、認知症の患者数も増加傾向にあります。
2020年現在、日本には630万人の認知症患者がいて、65歳以上の高齢者の20%が罹患していると言われています。

前述の『認知症施策の総合的な推進について』によると、今後ますます認知症の患者は増えるとされていて、2025年には730万人、2030年には830万人、そして2050年には1016万人にものぼると予想されています。

この流れは世界でも同じで、世界保健機関(WHO)は全世界の認知症の患者数は現在3560万人ですが、2030年にはその2倍、2050年には3倍となり1億人を突破すると予想しています。

こうしたなか、社会で認知症への理解を深める、あるいは認知症に悩む人に安心してもらおうという目的で、著名人が認知症を告白するケースも増えてきています。
アメリカのレーガン元大統領は1994年に自身がアルツハイマーであることを告白。元合衆国最高裁判事のサンドラ・デイ・オコナー氏やカントリー歌手のグレン・キャンベル氏も認知症をカミングアウトしています。

認知症ケア専門士とはそもそもどんな資格?

以上のような社会情勢のなかで、介護事業者にとっては認知症をケアできる体制の構築、そして人材確保は急務と言えます。とくに今、認知症ケアの高いスキルと知識が証明できる『認知症ケア専門士』を保有している介護職のニーズが拡大しています。

一般社団法人日本認知症ケア学会による民間資格

認知症のケア体制を拡充するために一般社団法人認知症ケア学会では「認知症ケアに対する優れた学識と高度の技能、および倫理観を備えた専門技術士を養成し、わが国における認知症ケア技術の向上ならびに保健・福祉に貢献すること」を目的として、2005年に認知症ケア専門士という資格制度の運用を開始しました。

認知症の知識や予防方法、ケアの方向性や具体的な進め方など、認知症ケアの包括的な知識を学ぶことができます。

民間資格ではありますが、認知症への理解やケアの技術を身につけた証となりますので、介護職への就職やキャリアアップに有利な資格と言えます。もちろん、今回のテーマである「給料の上げ方」にも直結する可能性が高いです。

受験の中身や受験資格について

試験は第1次試験(筆記)と第2次試験(論文と面接)の二段階です。1次試験は認知症ケアの基礎知識や理論などを問う筆記試験で、五者択一のマークシート方式です。

2次試験は認知症ケアの事例について論述する論文の提出と、当日出題されるテーマに沿って1分間スピーチと20分程度のディスカッションを行い、合否が決められます。

いずれも年に1回試験が行われます。また、1次、2次とも一般社団法人日本認知症ケア学会が出版する『認知症ケア標準テキスト』にもとづいた内容が出題されます。

受験するにあたっては「3年以上の認知症ケアの実務経験を有する者」という条件がありますので、認知症ケア専門士を受験するのであれば、まずは介護施設など認知症ケアの現場で経験を積む必要があります。

合格したら以後5年毎に更新が必要となります。また、さらに上位の資格である『認知症ケア上級専門士』を目指すことも可能です。

実際にどれくらいの人が資格を持っているのか

試験は札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡という大都市圏もしくはその近郊で実施されます。2019年現在で東京、大阪、北海道でそれぞれ2,000人以上の認知症ケア専門士がいて、その他の府県においても、100人以上の有資格者が介護の現場の第一線で活躍されています。

2005年の第一回試験から多いときで1万人、少ないときでも5000人以上が受験する人気資格ですが、合格率は毎年50%ほど。決して簡単な資格ではないと言えます。

合格するためにはテキストを読んでしっかりと知識を入れておくことが重要。面接や論文対策も行う必要があります。

試験は前述のとおり『認知症ケア標準テキスト』をもとにして出題されるので、このテキストの内容をしっかりと頭に入れておきましょう。また、ネット上でオンライン講座や試験対策が書かれたサイトが数多くあるので、こうしたものも活用すると良いかと思います。

「確実に合格したい!」ということであれば、認知症ケア学会が開催する講座を受けてみるのもおすすめです。

認知症ケア専門士を取得することによるメリットとは

認知症ケア専門士を取得することで、さまざまなメリットが期待できます。
具体的にどのような良い点があるのか?見ていきましょう。

施設にとっても、介護士にとってもメリットが大きい

認知症ケア専門士は認知症のケアに関する豊富な経験と知識・技術を持っています。
そうした人材がいることで、介護施設は認知症に特化した介護サービスを提供できるようになります。認知症高齢者に対するサービスを提供すれば、国から「認知症ケア加算」が認められ、介護事業所の利益が増えます。

このように、施設側にメリットをもたらすことで、資格手当や昇給、昇格といった待遇アップにもつながります。ですから、認知症ケア専門士の資格は介護職にとって手っ取り早い給料の上げ方と言えるわけです。

また、冒頭でもご説明したように、認知症の患者は年々増加しています。
しかし、認知症ケアができる人材はまだまだ少ないため、転職やキャリアアップに有利に働く可能性が大いにあり、将来性も非常に高いです。

政府も認知症対策を進めつつあり、様々な分野で求められていく知識

政府では高齢化に伴う認知症患者のケアを重要課題として、「認知症地域支援推進員」の配置など対策に力を入れています。そのため、業界全体においても認知症ケア専門士などの専門的な資格保有者の市場価値はますます高くなっていくでしょう。

一方、介護業界では人手不足が大きな問題となっています。
とりわけ認知症のケアも含めた専門的な知識や技能をもつ介護職員の離職は、介護事業所にとっては大きな痛手ですので、高度な人材に対しては待遇や労働環境の改善が急ピッチで進められています。

認知症ケア専門士を取得すれば今現在でも手当や待遇アップなどが見込める資格ではありますが、その知識やスキルは今後幅広い分野で必要とされるようになるのは明らかです。
将来のキャリアアップを見据えても、取得する価値が高い資格と言えます。

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