介護老人保健施設の3つの特徴
介護老人保健施設は特別養護老人ホームと同じように介護が必要な高齢者に介護サービスを提供する施設ですが、目的や性質は大きく異なります。以下の3つの点が大きな特徴です。
1公的な介護保険施設のひとつ
介護老人保険施設は自治体や社会福祉法人、医療法人が運営する公的な介護施設です。その名のとおり、介護保険が適用されます。
2利用者様の在宅復帰を支援
特別養護老人ホームや有料老人ホームは介護が必要な高齢者の支援を目的とした施設なのに対して、介護老人保健施設は利用者の在宅復帰を目的としています。主に病院から退院して、介護が必要な人が対象です。いわば病院と自宅の中間のような位置づけとなっています。
そのため、利用期間にも制限があり、それを過ぎたら自宅に戻ることを前提としています。
3リハビリに重点を置いた介護を行っている
前述のとおり、病院から退院した人が身体機能を回復させて自宅に戻れるようにするのが目的なので、リハビリに力を入れています。理学療法士などが在籍し、計画にもとづいて退去までに自立できるよう毎日リハビリに励みます。訓練器具や用具が多いのも特徴です。
また、退院直後の高齢者が利用するので、医師や看護師が常駐するなど医療体制も整備されています。
介護老人保健施設と特別養護老人ホームの違い
介護老人保健施設と特別養護老人ホームの違いを下表にとめました。
介護老人保健施設 | 特別養護老人ホーム | |
---|---|---|
入居対象 | 要介護1~5 | 要介護3~5 |
入所期間 | 原則3ヶ月 | 終身利用 |
料金 | 入居一時金:なし 月額費用:9~20万円 |
入居一時金:なし 月額費用:8~13万円 |
居室はいずれも個室もしくは多床室で、公的施設であることが共通しています。
介護老人保健施設は要介護1から。比較的軽度な方でも利用することができます。一方で、利用期限が決められていて、概ね3ヶ月経過したら退去しなければいけません。
仕事内容
介護職に関しては特別養護老人ホームと仕事内容は大きく代わりません。食事介助、排泄介助、入浴介助といった身の回りのお世話をします。自立を前提としてリハビリを行っている施設ですので、比較的元気な利用者さまが多く、介護職の負担は他の施設より軽い傾向があります。
また日中はリハビリに多く時間を費やすので、レクリエーションの時間は少なめです。
介護老人保健施設で働くメリット・デメリット
介護老人保健施設で介護職として働くメリット・デメリットを見てみましょう。
メリット
介護老人保健施設の大きなメリットは在宅復帰を見送ることができることです。利用者さまがリハビリに励んで身体機能を回復させ、自宅に笑顔で戻られるのを見送るのは感慨深いものがあります。
介護老人保健施設には介護職だけでなく理学作業療法士や医師、看護師と連携をとるので、いろんな職種の人と関わることができ、幅広い知見を得られます。
デメリット
介護老人保健施設はリハビリに特化した施設なので、レクリエーションやイベント、お出かけなどは他の施設と比較して少なめです。レクリエーションが好きな方、勉強したい方にとっては少し物足りないと感じるかもしれません。
この種類の職種
介護職以外にもさまざまな職種の人が働いています。特に在宅復帰を支援している施設なので支援相談員、理学作業療法士、栄養士、介護支援専門員といった職種の求人も多く見られます。また、看護職や医師も在籍しています。
実際に働く人の口コミ
老人介護保険施設で働いている方の口コミ評判を見てみましょう。
やりがいを感じられる仕事です
やはり利用者さんがリハビリを頑張ってきて、無事に自宅復帰を迎えられた瞬間にやりがいを感じられますね。お手紙をいただいたときにはジーンときました。
介護初心者の方にもおすすめです
老健は比較的要介護度が低い方が多いので、介護職が未経験の方にもおすすめできると思います。体調が急変したときも医師や看護師がいるので、安心して対処することができます。
リハビリをサポートできることにやりがいを感じます
リハビリは理学作業療法士の仕事ですが、私たちも常日頃から「頑張ろうね」と声をかけるなど、リハビリのサポートをしています。利用者さんが頑張っている姿を見ると、私も頑張らなきゃと思います。
こんな人におすすめ
リハビリに特化した施設なので、理学療法士が在籍していて、設備も充実しています。将来理学療法士を目指す方、リハビリに興味のある方なら、働きながら現場で学べる良い環境が整っていると言えます。
また、医師や看護師などの医療関係者や支援相談員、介護支援専門員といった職種の人と連携しながら仕事をします。多様な職種の人といっしょに働いてみたい方にもおすすめです。
働きやすい東京の介護施設まとめ
東京で介護職の求人を探されている方のために、おすすめの施設の特徴や評判をまとめました。働きやすい施設を見極めるためのポイントや、就職・転職活動のコツも伝授いたしますので、参考にしてみてください。
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