こんにちは!介護職のリアルで広報担当を務めるアズサです。 この企画では、これまで介護職で働いた方や現職の方を対象に、介護職についてのリアルな声をお届けしています。
今回は介護職として10年の経験があり、今も特別養護老人ホームの介護士として働くSさん(三重県・20代後半)にお話を伺いました!
登場人物
インタビュー担当介護職のリアル広報担当 アズサ
インタビュー相手特別養護老人ホーム勤務 三重県 Sさん 20代後半
今回のインタビューでは、「介護の仕事って大変そうだけど、本当に自分にできるのだろうか?」と思っている人のために、Sさんが日頃感じているやりがいや、仕事の大変さなどについて、ざっくばらんにお話を伺いたいと思います。
Sさん、本日はどうぞよろしくお願いします。
はい。こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
それでは早速インタビューを始めますね。
まずは現在のご職業を教えてください!
特別養護老人ホームに勤めて3年目になります。パートで週に4回、8時半~12時半まで働いています。
正社員ではなく、パートタイムで働いているんですね。
ええ。実はいまの職場で働く前に、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とデイサービスの複合型施設に勤めていたのですが、人手不足のために猛烈に忙しくなってしまい、体を壊してしまったんです。
いまもまだ本調子ではなく、しばらくは無理ができないということで、パートとして働いています。
そうなんですか!それはほんとに大変でしたね。
人が足りないので、夜勤明けに日勤のシフトを組まれてしまったりして・・・。
え!そんなに大変だったんですか?
はい。私は20代で若いからということで、「ちょっとぐらい無理をしても大丈夫だよね」って言われてしまって。半年ぐらいそういう状態が続いたときに、「もうこれ以上続けたら身体がもたない!」と思って辞めました。
それは辞めて正解でしたね(汗)
そうなんです。でも今の職場に移ってからは、だいぶ体調も良くなったので、来年からはフルタイムで働こうと思っています。
その超ブラックともいえる介護施設には、何年ぐらい勤めたのですか?
2年半勤めました。その前は自宅の近くにある特別養護老人ホームに5年間勤めていました。
そうすると、介護士としてのキャリアは10年になるんですね!
ええ。高校を卒業してから、ずっと介護の仕事をしています。
いまの特養に転職して、無理なシフトを組まれることはなくなりましたか?
はい、まったくなくなりました!規模の大きいしっかりとした介護施設なので、無理なシフトは一切組みません。逆に、定時になると「時間だから帰りなさい」って言われちゃいます(笑)。残業する必要があるときは、事前に教えてくれるほど良心的です。
それは本当に良かったですね~!
ありがとうございます。病院が経営する介護施設なので、入居者さんの体調が悪いときに、すぐに病院に連れていけるのも安心です。
前に勤めていた特養では、「救急車を呼ぶほどではないけれど、いますぐに病院に連れていきたい」と思う入居者さんがいても、休日だと連れていけなかったりして、困ることがけっこうありました。
なるほど~!病院が経営する特養は、その点が安心ですね。
そうなんです。特養は容態が急変する人がけっこういるので、いつでも病院に連れていける今の特養は、介護スタッフとしてはすごく安心です。
今の特養は、どうやって見つけたのですか?
転職エージェントに相談しました。今までは「知り合いの施設だから」とか「家に近いから」っていう理由で選んでいたのですが、転職エージェントに相談した方が自分の希望に合ったものを紹介してくれるから、楽チンかなと思って。
なるほど~そうですよね。転職のプロに相談した方が、転職先を選ぶ幅が広がりますよね。何ヶ所ぐらい面接を受けましたか?
3ヶ所です。その中で、いまの施設が私の体調のことを一番理解してくれたので、それで決めました。
パート代を聞いてもいいですか?
時給1,200円です。週4回4時間勤務なので、だいたい月8万円ぐらいの収入ですね。
そうなんですか。周辺の特養と比べて、時給は高い方でしょうか?
ええ。ちょっと高いと思います。私は「介護福祉士」の資格を持っているのですが、その資格を持っていても時給1,000円ぐらいの施設が、この辺ではけっこうありますから。
残業がなくて時給が高いというのは、介護施設としてかなりホワイトですね。他に福利厚生面などでメリットはありますか?
病院が経営しているので、インフルエンザの予防接種やコロナウイルスのPCR検査が、無料で受けられます。もし熱があったときは、すぐに病院で検体を採取してもらえるので、私たちも入居者さんも安心です。
それはいいいですね!インフルエンザがお年寄りに感染したら大変ですし、介護施設のコロナ感染も問題になっているので、PCR検査をしてもらえるとスタッフも入居さんも安心ですよね。
話は変わりますが、Sさんが介護の仕事を選んだきっかけは何だったのでしょうか?
私が高校の頃に同居しているおじいちゃんが身体を悪くして、私が通院のお世話をしたり、料理を作ったりしていたんです。
え~~!何ておじいちゃま孝行なお孫さんだったんでしょう。私の祖父が病気をしたときは、母がぜんぶ面倒をみていたので、耳が痛いです!
いえいえ、私はおじいちゃん子だったんですよ。昔からお年寄りと話をするのが好きで、いつもおじいちゃんやおばあちゃんと一緒にいましたから。
「私が介護士になれば、おじいちゃんやおばあちゃんに何かあったときに、助けてあげられるかもしれない」と思って、介護の道を選んだんです。
ん~~!!ますます尊敬しちゃいます。おじいちゃま、お孫さんにそこまでしてもらって、さぞ喜んだでしょうね。
そうですね。私が介護士になったので、おじいちゃんとおばあちゃんの介護や医療に関することなどは、私がぜんぶ窓口になってサポートしてあげられるようになりました。
そうなんですか。家の中にお年寄りのことをよく理解している人が一人いると、ホームの手続きとか薬の管理とか、いろいろなことがスムーズにいくので助かりますよね。
ええ、施設の仕事で覚えたことは、自宅にいるお年寄りの介護に、バッチリ使えますよ!
ところで、Sさんの日々のお仕事の内容を、詳しく教えてもらえますか?
8時半に出勤して、すぐに一般浴を始めて、9時半頃に終わります。その後は私の担当のユニットに行って、おむつ交換などをします。ユニットの入居者さんの数は20人で、それを3~4人の介護士が担当します。10時からは機械浴があって、終わったらまたユニットに戻って入居者さんのお世話をし、12時半に退勤というパターンです。
あの~、もう聞くまでもありませんが、介護の仕事に就いて良かったと思いますか?
はい!もちろんです。最初から介護の仕事しか考えませんでしたし、ほかの仕事が思いつかないぐらい、介護の仕事が楽しいです。
素晴らしいです~~!たとえばどんなときにやりがいを感じますか?
入居者の方といろいろな話をするときですね。私はいま入浴の担当をしているのですが、実は「入浴の担当にしてください」って、自分から希望したんです。
え!それはまたどうしてですか?
お風呂に入っているときって、リラックスするじゃないですか。そうすると皆さん自然と饒舌になって、いろいろなことを私に話してくれるんですよ。
なるほど~!一日の中でも最もリラックスして話せる時間が、入浴タイムなんですね。
そうなんです。私は自宅でおじいちゃんとしょっちゅう話をしていたので、いまの若い人が知らないような三重の方言を知っているんです。
そうすると、入居者の方が「あなたの話はよくわかるわ」って、喜んでくれるんですよ。そんなときは、ほんとに嬉しいですね。
いいですね~。方言を通じて、心が通い合うんですね。他にも嬉しかったことはありますか?
私、けっこう身体がふくよかな方なのですが(笑)、入居者さんの介助をするときに、「あんたやったらしっかりしてるからいい」って言ってもらえることがあって、そんなときは嬉しいです。
たしかに、介助される側としても、身体がしっかりした介護士さんだと安心ですよね。
あとは、「立つのを手伝ってもらうときは、あの子にやってほしい」とか、「あの子に頭洗ってほしいわ」ってリクエストされることもあって、そういうときはすごく嬉しいです!
Sさんは、ほんとに介護のお仕事がピッタリなんですね。逆に、「介護の仕事をしていて、これだけは大変!」と思うようなことはありますか?
あります。やっぱり看取りが辛いですね。特養は看取りの場面に出会うことがけっこうあって、だいたい2ヶ月に1回ぐらいはあります。
今まで仲良くおしゃべりをしていた入居者さんが、天国に召されたときは、本当に辛いです。でも、その辛さを感じながらも、仕事は続けなくちゃいけません。それがまた、かなり苦しいんですよね。
そうですか。たしかに、これは介護士ならではの辛さですね。
そうなんです。私も介護士になって初めて看取りを経験したときは、あまりに辛くて早退をしてしまいました。
そうですか。辛い場面を思い出させてしまってごめんなさい!
話を変えますが、Sさんから見て、どういう人が特養の介護士に向いていると思いますか?
やっぱり、お年寄りのことが好きな人じゃないでしょうか。お年寄りと話すことが好きな人なら、この仕事は楽しく続けられると思います。
私は今特養で働いていますが、デイサービスで働いていたときはレクリエーションがあって、私は引っ込み思案だったので、そのときはちょっと大変でした。
え!Sさん、引っ込み思案なんですか?そうは見えませんけど(笑)
いえいえ、人は見かけによらないんです(笑)
引っ込み思案の人でも、介護の仕事はできますか?
できますよ!引っ込み思案の私が乗り越えられたんですから、大丈夫です。私の場合は、「レクが苦手なら、レクの勉強をしよう」と思って、がんばって勉強をして「レクリエーション介護士」の資格を取りました。
そのときにレクに必要なことをたくさん学んで、実際に入居者さんの前でレクをやりながら、だんだん慣れていったんです。そしたら、いつの間にか入居者さんとレクですごく盛り上がれるまでになりました!
それは素晴らしい!自分に苦手なことがあっても、前向きに努力をすれば乗り越えられるんですね。
そうです。介護の仕事が好きだったら、必ず乗り越えられますよ!
Sさんは、介護の仕事を何歳ぐらいまで続けたいですか?
何歳までかはわかりませんが、身体が動く限りずっと続けたいですね~(笑)。一時期はケアマネージャーになろうと思ったこともあるんですけど、私はやっぱり介護の現場でお年寄りと関わっていたいなぁって、今は思います。
素敵です!やっぱり自分の好きな仕事をするのが一番いいのだなと、Sさんのお話を聞いてつくづく思いました。Sさん、今回は貴重なお話をたくさんいただき、ありがとうございました!
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