介護職はいくらくらい給料が貰える?どれくらいが平均?男女別や地域、職種、資格、年齢など、さまざまな属性別で平均給料データを公開。自分に当てはめて今の給料が妥当かどうかを考えてみましょう。給料をアップさせる方法も伝授しますので、現状に不満を感じている介護職の方は必見です。
介護職の給料について|月給・日給・時給
少子高齢化が進む日本では、介護職の需要も日に日に高まっています。需要が高い職業は人手不足になりがちで賃金が高くなる傾向がありますが、果たして介護職の給料はどれくらいなのでしょうか?さまざまなデータから介護職の給料のリアルを検証します。
また、給料アップの方法もご紹介しますので、介護職の方は必見です。
月給 | 日給 | 時給 |
---|---|---|
231,135 円 / 月 | 9,693 円 / 日 | 1,185 円 / 時 |
公益財団法人 介護労働安定センター 「令和元年度介護労働実態調査」より
介護職の平均月収は23万円。全産業の平均は30.7万円なので7万円ほどの差があり、どうしても介護職の給料は低いと言わざるを得ないのが現状です。ただ、他産業との賃金格差は縮まってきています。内閣府の調査によると、2014年には10.1万円の差があったのが、16年には9.6万円、18年には8.7万円というように、年々格差が少なくなってきているのです。近い将来、介護職でも他産業と同水準の賃金がもらえるようになるかもしれません。
性別 | 月給 | 日給 | 時給 |
---|---|---|---|
男 | 240,484 円 / 月 | 10,786円 / 日 | 1,141 円 / 時 |
女 | 227,750 円 / 月 | 9,433 円 / 日 | 1,189 円 / 時 |
公益財団法人 介護労働安定センター 「令和元年度介護労働実態調査」より
女性介護職は男性介護職と比較すると1.2万円ほど給料が低いという結果が出ています。確かに賃金の男女格差があるのも事実なのですが、全産業では賃金格差が7.25万円なので、むしろ他の業種と比較すると男女格差は小さめです。平均年齢の違いなどの要素もあるかもしれませんが、他業種と比較すると男女格差が少なく、公平な賃金体系になっていると言えます。
介護職の平均給料|全国ランキング(月給)
介護職の給料は地域によって違いがあるのでしょうか?トップ10の地域とワースト10の地域を見ていきましょう。
都道府県 | 月給 | |
---|---|---|
1 | 東京都 | 274,650 円 / 月 |
2 | 神奈川県 | 254,682 円 / 月 |
3 | 愛知県 | 251,884 円 / 月 |
4 | 埼玉県 | 250,404 円 / 月 |
5 | 千葉県 | 249,923 円 / 月 |
6 | 大阪府 | 247,332 円 / 月 |
7 | 奈良県 | 244,662 円 / 月 |
8 | 兵庫県 | 242,500 円 / 月 |
9 | 群馬県 | 238,932 円 / 月 |
10 | 静岡県 | 238,798円 / 月 |
公益財団法人 介護労働安定センター 「令和元年度介護労働実態調査」より
首都圏や名古屋、大阪などの大都市圏で介護職の給料が高いことがわかりました。特に1位の東京は2位の神奈川県と比較すると2万円以上差があり、ダントツです。都市部は平均賃金が高く、それに合わせて介護職の給料も高水準に設定されていることに加え、競合が多く給料を上げないといい人材が採用できないという介護事業所の事情もあるようです。
都道府県 | 月給 | |
---|---|---|
1 | 青森県 | 196,527 円 / 月 |
2 | 秋田県 | 201,633 円 / 月 |
3 | 長崎県 | 203,421 円 / 月 |
4 | 宮崎県 | 205,096 円 / 月 |
5 | 岩手県 | 205,337 円 / 月 |
6 | 沖縄県 | 207,466 円 / 月 |
7 | 熊本県 | 207,508 円 / 月 |
8 | 山形県 | 207,771 円 / 月 |
9 | 愛媛県 | 208,146 円 / 月 |
10 | 佐賀県 | 208,367 円 / 月 |
公益財団法人 介護労働安定センター 「令和元年度介護労働実態調査」より
東北や九州、沖縄などでは介護職の平均給料が低い傾向があります。ただし、他産業でも地方では賃金水準が低い傾向がありますので、介護職だからといって給料が特筆して低いとは一概に言えません。また、東北でも宮城、九州では福岡など、大規模な都市がある県ではランクインしていないので、同じエリア内でも賃金格差はあるようです。
職種別介護職の平均給料
職種別 | 月給 | 日給 | 時給 |
---|---|---|---|
訪問介護員 | 212,281 円 / 月 | 10,285 円 / 日 | 1,287 円 / 時 |
介護職員 | 212,455 円 / 月 | 9,002 円 / 日 | 1,001円 / 時 |
サービス提供責任者 | 246,373 円 / 月 | 9,320 円 / 日 | 1,291 円 / 時 |
生活相談員 | 251,604円 / 月 | 9,709 円 / 日 | 1,129 円 / 時 |
看護職員 | 267,533 円 / 月 | 10,630 円 / 日 | 1,432 円 / 時 |
介護支援専門員 | 257,279 円 / 月 | 8,956 円 / 日 | 1,320 円 / 時 |
PT・OT・ST等 | 273,204 円 / 月 | 17,456 円 / 日 | 1,744 円 / 時 |
管理栄養士・栄養士 | 238,311 円 / 月 | 8,644 円 / 日 | 1,065 円 / 時 |
公益財団法人 介護労働安定センター 「令和元年度介護労働実態調査」より
PT・OT・ST、看護職員や介護支援専門員、サービス提供責任者などの職種では給料が高く、訪問介護員や介護職員は低くなっています。やはり専門的な資格が必要とされる仕事や経験が必要とされる仕事は需要も高く、資格手当も支給されるため、給料水準も高くなると思われます。また、資格を取得するためにはある程度実務経験を積まなければいけません。勤続年数が長いのも、給料が高い要因と考えられます。
資格別介護職の給料
資格別 | 月給 | 日給 | 時給 |
---|---|---|---|
介護福祉士 | 222,566 円 / 月 | 9,148 円 / 日 | 1,160 円 / 時 |
介護職員初任者研修 | 203,232 円 / 月 | 9,509 円 / 日 | 1,165 円 / 時 |
実務者研修 | 209,183 円 / 月 | 9,053 円 / 日 | 1,127 円 / 時 |
社会福祉士 | 238,294 円 / 月 | 8,332 円 / 日 | 1,104 円 / 時 |
その他の資格 | 229,515 円 / 月 | 9,170 円 / 日 | 1,134 円 / 時 |
無資格 | 190,515 円 / 月 | 8,440 円 / 日 | 953 円 / 時 |
公益財団法人 介護労働安定センター 「令和元年度介護労働実態調査」より
前項では資格が必要な職種で給料が高い傾向があることがわかりました。介護職であっても資格の有無によって給料は異なります。無資格では平均給料が19万円ですが、初任者研修では20.3万円、介護福祉士にステップアップすると22.2万円に上昇します。無資格の状態で入職したとしても、資格を取得することで資格手当が上乗せされ、給料がアップする可能性は十分にあります。
年齢別介護職の平均給料推移
年齢別 | 月給 | 日給 | 時給 |
---|---|---|---|
20歳未満 | 175,390 円 / 月 | 6,822 円 / 日 | 992 円 / 時 |
20歳以上25歳未満 | 193,074 円 / 月 | 9,048 円 / 日 | 1,016円 / 時 |
25歳以上30歳未満 | 211,422 円 / 月 | 10,491 円 / 日 | 1,087 円 / 時 |
30歳以上35歳未満 | 223,083 円 / 月 | 11,309 円 / 日 | 1,148 円 / 時 |
35歳以上40歳未満 | 232,816 円 / 月 | 8,825 円 / 日 | 1,147 円 / 時 |
40歳以上45歳未満 | 240,725 円 / 月 | 9,769 円 / 日 | 1,183 円 / 時 |
45歳以上50歳未満 | 240,726 円 / 月 | 9,856円 / 日 | 1,203 円 / 時 |
50歳以上55歳未満 | 238,430 円 / 月 | 9,867 円 / 日 | 1,212 円 / 時 |
55歳以上60歳未満 | 238,756 円 / 月 | 9,877 円 / 日 | 1,188 円 / 時 |
60歳以上65歳未満 | 226,568 円 / 月 | 8,891 円 / 日 | 1,190 円 / 時 |
65歳以上70歳未満 | 215,948 円 / 月 | 9,211 円 / 日 | 1,185 円 / 時 |
70歳以上 | 211,566 円 / 月 | 11,324 円 / 日 | 1,207 円 / 時 |
公益財団法人 介護労働安定センター 「令和元年度介護労働実態調査」より
20歳未満から25歳までの若年層では平均月収が20万円以下となっていますが、25歳を過ぎれば20万円の給料を貰えるようになります。ピークは40歳以上50歳未満で24万円となります。年齢が高くなればなるほど給料も増える年功序列型の給料体系になっています。長年現場で経験を積んで管理職などのポストに就いたり、難関な資格を取得したりすれば、これ以上の給料をもらうことも十分可能です。
介護職の給料をアップする方法
ここで質問です。現状の給料に満足していますか?おそらくまったく不満がない方は少ないと思います。
待遇が改善されてきたとはいえ、まだまだ他の産業と比較すると給料が低く、男女格差や地域格差などがあるのも事実です。そこで、給料アップを実現するための方法をいくつかご紹介します。
資格を取得する
介護職で手っ取り早く給料を上げるなら資格を取得するのが一番です。多くの介護事業所では資格手当を支給しています。前述のとおり、初任者研修の保有者は無資格者と比較して平均月給が1万円高いです。その次の実務者研修を修了すれば5千円ほどアップします。介護福祉士の資格を取得すれば、さらに1万円以上月給が上がるのです。資格がない人と、介護福祉士の差は3.2万円。年収にすると38万円もの差が生まれます。
社会福祉士やケアマネージャなどの上位の資格を取得すれば、年収もさらにアップするでしょう。
管理職を目指す
今の事業所で給料アップを目指すもう一つの道は管理職を目指すことです。ユニットリーダーやマネージャー、施設長などのポストに就けば手当が支給されます。
デメリットは時間がかかることですが、介護は年功序列の世界。経験を積み、資格も取得して、キャリアアップを目指していけば、現場の若手介護職だった頃と比べると大幅に給料がアップする可能性があります。
転職する
いくら頑張っていたとしても、今働いている介護事業所の給料水準が低い、あるいは働き方が合っていないと、いつまで経っても給料が低いままという可能性も考えられます。
資格を取得したり、昇格したりしても、あるいはある程度年数が経っても給料は新人の頃と同じで、これからも上がる見込みがないということであれば、思い切って転職してみるのも手です。
また、パートやアルバイト、介護派遣はどうしても給料水準が低くなりがちです。給料アップを望むなら正職員を目指すなど、働き方を変えることも検討してみてください。
まとめ
確かにこれまで介護職の給料は決して高いものではありませんでした。しかし、今政府が「働き方改革」を推進していて、介護の需要も高まっていることから、今後介護職の待遇改善が進むことは間違いなさそうです。
また、給料をアップさせる方法はあります。資格を取得する、キャリアアップを目指す、職場や働き方を変えるといったことで、今よりも大幅に給料が上げられる可能性は十分にあります。
現状の給料に不満があるなら、まずは行動してみましょう。
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