こんにちは!介護職のリアル広報担当 アズサです。
この企画では、これまで介護職で働いていた方や現職の方を対象に、介護職についてのリアルな声をお届けしています。
今回は、以前介護職についていらした東京都在住の女性Mさん(30代)にお時間をいただき、インタビューをさせていただきました!
登場人物
インタビュー担当介護職のリアル広報担当 アズサ
インタビュー相手介護職経験あり 東京都 Mさん 30代女性
今回はお忙しい中、インタビューのお時間をいただきありがとうございます!
まずはこれまでの職歴についてお伺いしても良いですか?
こちらこそよろしくお願いします!
私は高校が福祉科でだったため、高校在学中の3年間で介護福祉士の国家資格を取得しました。実は卒業後すぐに就職はしておらず、なんだかモラトリアム的な感じになってしまい…(苦笑)
若い頃ってそうなりがちですよね!
私も散々悩みましたから(T0T)
はい(笑)
20才で初めて介護職として老人保健施設に就職をしました。
ここで1年間ほど働きました。
次に療養型の病院へ。ここでは2年間ほど。
次に直近ではアルバイトの派遣として、デイサービス、有料老人ホーム、特別養護老人ホームなど、様々な職場を経験させていただきました。派遣でしたので土日のみ。3年間ほど続けました。
すべて介護福祉士の資格を生かした介護職の現場仕事です。
現在はいろいろあって看護師として仕事をしています。
介護職の中でもいろいろなお仕事を経験されているんですね!
ちなみにこれまで全てのお仕事が介護職ですが、介護職に就こうと思ったきっかけはどのようなものでしょうか?
はい、母からは常に「就職するなら手に職。資格をとったほうがいい」と言われていたんです。だから特に疑う事もなく、就職する前に資格を取ろうと思っていました。
どんな仕事がいいかな〜と考えてたら「人の役に立つ仕事」がいいなと。
あとは「無くならない仕事」も安定しているし魅力的です。
そんな条件を満たしているのが介護職でした。
たくさんの選択肢の中でも「私でもできそう!」って。
なるほど! それにしても良いお母様ですね。
しかし、初めての就職の時には2年間の空白期間がありますし、転職も2回経験されています。
これらの時に苦労されませんでしたか??
もう少し正直に話しますと、
18才から20才までの2年間の空白期間では「こんな仕事やりたくない」という思いがどうしてもあったんです。介護職って大変なイメージもありましたから…
でもいつまでもフラフラしていられないし、しっかりご飯を食べていくためにも、「このままでいいのか?」という思いは常にありました。
それで20才の時、気持ちを固めて就職活動しました。
初めての就活でしたが介護福祉士の資格のおかげか、意外とすんなり就職できまして…
4社くらい受けたのですが全て内定をいただけました。
ほとんどが面接したその場で採用を決めていただけるような状況でした。当日通知でなくても、翌日にお電話をいただいたりも。
周りをみていても転職がスムーズにできる方が多いし、一旦介護職から離れる期間があっても、戻ろうと思えばわりとすんなり戻れてしまう感じもあります。
自分の中でそんな葛藤があったんですね…(T0T)そんな自分に打ち勝ったのは素晴らしいと思います!
また介護福祉士の資格は就職においてとても強力なのですね。
そんな気持ちで就いた介護職ですが、よかったと思うことはありますか??
はい!
ともかく職につかなきゃという気持ちでの入口でしたが、実際にやってみたら、想像以上に楽しかったです(笑)
シンプルに人の役に立っている事が感じられますし、直接私にありがとうと言ってもらえる。これが一番いいなぁと思っています。
本当に単純な話なのですが、お世話して喜んでくれるのが嬉しいです^^
Mさんは人とのふれあいが好きなんですね!
では逆に介護職で大変なのはどのような時でしょうか?
私が感じているのはちょっと特殊かもしれないですが…
介護士はおむつ交換など、入居者さんの日常生活の面倒をみます。
でも、病気の内容については関わる事ができないんです。
病院で勤めていた時は看護師さんと一緒に仕事をします。
例えば、入居者さんの体調が急変された時、介護士は医療行為はできないので手が付けられないんです。そこで看護師さんを呼ばないといけません。
気持ちとしては、担当している私が生活に一番携わっていたはずなのに、「いざという時に力になれない。」という無力感がありました。
もちろん職種の違いなので、しょうがないのですが…
自分は介護士として、
「入居者さんの生活をより豊かにすること」をメインに考えて仕事に励めばいいんだと、自分に言い聞かせていましたが、正直歯痒い思いのほうが強かったです。
それが現在の看護師になろうという、一つのきっかけになりました。
介護士と看護師の間にも溝があったと思います。勉強してる内容も全然違うんです。
思い返してみると、看護師さんから「普通知ってるでしょ?」っていう感じで接せられるのも辛かったですね。
そんな経験もされていたのですね…つ、辛い(TOT)
Mさんはやっぱり人をお世話したいという気持ちがすごく強い方なんですね。
そうなのかもしれないですね。
たしかに辛い事があっても投げ出してしまおうとは思いませんでした。
貴重なご体験をお聞かせいただきありがとうございますm(__)m
ちなみにちょっとお伺いしづらいのですが、介護士としてのお給与ってどれくらいいただけるものなのでしょうか…?
はい、私が働いていた施設は全部都内なのですが、こんな感じです。
- 1社目:老人保健施設
年収280万(夜勤込) - 2社目:療養型の病院
年収290万(夜勤込) - 3社目:介護職の派遣アルバイト
時給:昼勤 1,500円、夜勤 2,000円。
詳しいご情報ありがとうございます!
それではお休みについてはいかがでしょうか?またきちんと休めているのかも気になります。
はい、私の経験した施設は穏やかな職場だったと思います。
ちょっとまとめてみますね。
老人保健施設
正社員勤務。
休みは月に7~8日きちんととれていた。残業もそこまで無し。無理なシフト無し。
リーダー職だと残業が多めになる傾向あり。
療養型の病院
正社員勤務。
休みは月に7~8日きちんととれていた。残業もそこまで無し。
当時の方がまだ人手不足はなかったため、無理なシフトは無かった。
介護職の派遣アルバイト
シフトはほぼ自由。一つの施設に固定で通う。
3ヶ月から半年で派遣契約更新。
ありがとうございます!
老人保健施設と療養型の病院については正社員での勤務とのことですが、キャリアパスの事例としてどのようなモデルがありますでしょうか?
はい、老人保健施設も療養型の病院も同じようなモデルとなります。役職はその方の経験を元につく感じでした。
・介護職として現場職
↓
・リーダー(トレーナーのようなイメージ。実習生への教育など)
↓
・フロアリーダー(マネージャー)
一般的な介護士として働く上では、キャリアはフロアリーダーがトップというイメージもあります。
もし施設内での長になるとすれば、独立するという方法でしょうか?
キャリアとして固定されているようなモデルは少ないのかもしれませんね。
ただ施設の長になるには、一般的な介護士としての入口からは少ない印象だと?
そうですね、現場でトップになるまでの道筋はわかりやすいのですが、それ以上となると複雑かもしれません。なので独立を選ぶというか。
実際に独立してデイサービスを立ち上げてその施設長になった方がいました。
また、企業がやっているデイサービス事業に所属して、そのままお店の店長になるという方も。
なるほど〜!こちらも貴重なお話しありがとうございます。
それでは最後に、これから介護職につく方に向けてのメッセージをお聞かせください!
正直、華やかな世界ではありませんが「人の役に立っている」という事を直接感じられるので、「社会貢献をしている!」という感覚は強く感じる事ができると思います。
あと入居者さんから聴ける人生経験はすごく面白いですよ!
以前は社長だったとか、どこかの重役だったとかで、社会の第一線で働いてきたというご経歴がすごい方も多いんです。
人生経験が豊富だし、失敗談とか、結婚の話とか、いろいろな話を聴いてきました。
私にあう良い人を見抜くやり方とか…(笑)
なんと!(笑)それはためになりそうですね!
そうですね。また、認知症の方もいらっしゃいますが、その方から聞くお話も良いですよ。あくまで個人的な意見ですけど、
たとえば認知症の方は、人に対して気を使うという事がなくて「素の自分」の状態で話をしてくれる印象があります。だから話の一つ一つが全て本音なんです。
そんな方が、これまでに一番幸せを感じたことを話してくれたりすると、すごく心に響いて感動しちゃいます。
社交辞令や建前とか見栄の無い、本心からの言葉なんだなぁって。
そんな状態だからこそ攻撃的な方もいるんですが、以前のまま穏やかな方もいらっしゃるんです。
認知症の方は素の状態…想像もできなかったですね…
でも実は入居者さんがお世話されることを嫌がっている事も少なくありません。
そこも察することが大事だと思います。
目上の方々へ対応するお仕事だし、尊敬の面ももたないといけません。
介護職は自分が楽しくないと続かないと思うし、イライラする事もあるけれど、楽しむ事が大事だと思います。
イライラすることへの対処方法ってどうしたらいいのでしょうね??
そうですね、自分のスタイルを持つ事がいいと思います。
私は甘えるスタイルで、教えを請うスタイルです(笑)。
日常生活で必要なことはもちろんお世話するんですけど、他の事についてはこのスタイルを通していました。
すると関係がスムーズになってうまくいく事が多かったんですよね。
その人のキャラクターによると思いますが、私はこれでうまくいきました!(笑)
仕事を楽しむコツですね!
あとは、どんな施設に入るかによって、求められる事も少し違ってくると思います。
例えば、有料老人ホームでは入居者さんがお金を払って入る施設のため、その分サービスの質が重視される感じがあります。
こんな感じですがぜひ参考にしていただければ!
様々なお話、ありがとうございました!
インタビューを終えたアズサの感想
今回のインタビューでは就職することへの葛藤から、介護職の楽しみ方まで幅広くお伺いできたな〜という印象です。
お世話好きな人でも辛いこともある介護職の仕事の中で、自分の楽しみを見つけていくというのは、介護職以外でも活かせるコツなのではないかと感じました。
また、経験豊富な方からの本音…ぜひ聴いてみたいと思いました!
ここまで読んでいただきありがとうございました!
次回もお楽しみに。
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