介護職の給料はこれから大いに期待できる?売り手市場が続く介護業界の将来性とは!

社会的なニーズが高く、やりがいがある介護職ですが、収入の面から転職をためらわれる方は少なくありません。ですが、需要増の潮流に伴い、今や「介護職は将来性が高い仕事」と言われており、業界内での選択肢も豊富。国や自治体が働き方や待遇改善に積極的に取り組んでいることもあって、収入面の不安も徐々に薄まってきています。
本記事では、介護職の賃金が決まる要素や実態、介護業界の将来性や改善されつつある現状をご紹介。これから介護職や介護業界でのキャリアアップを考えている方に是非読んでいただきたいです。

介護職の給料を左右する5つの要素と実態

日本介護クラフトユニオン(NCCU)が組合員を対象に行った「2018年賃金実態調査」で「介護職の、2017年度税込年収の平均は350万1千円であるが、この平均額を上回っているのは専門性の高い看護職、または責任のある管理者といった一部の職種のみでした
また他の大きな差異として月給制組合員である「通所系介護職員」の平均年収が285万7千円なのに対し、「通所系管理者」だと平均年収は377万3千円、「訪問系管理者」になると平均年収は393万4千円。現場で働く職員と管理者では、最大で100万円近くも年収に差が出ていることが明らかになっています
またその他、どういった要素が、介護職の給料を左右しているのか。お給料がどれくらい変わるのかどうかも含めて、読み進めていいただけますと幸いです。

1:雇用形態

まず厚生労働省が発表している「平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、雇用形態の違いにより月収ベースでおよそ7万円近い差が生まれていることが分かります。

常勤 29万7,450円
非常勤 22万4,350円

ただこちらについては非常勤でもアルバイトやパートなどかなり短時間で働く方のデータも含まれている点、他の産業でも同程度の差異がある点からあくまで参考値として見ていただければと思います。

夜勤専従などで、給料を上げることが可能

また非常勤であっても工夫によって給料を増やされる方も中にはおられます。
例えば老人ホームなど24時間介護を行っている施設では、日勤なし・夜勤のみの勤務となる「夜勤専従」で働けるケースがあります。その多くが日給制で、1勤務あたり最大3万円など経験次第では比較的大きな額にもなり得ることが言われています。そのようにして 「少ない日数で高収入を得られ、勤務サイクルが一定だから」という理由で、夜勤専従という働き方を選択するなど常勤にこだわらない方も増えてきているのです。

2:地域

大都市である東京・大阪・福岡・名古屋の4つの都府県の介護職員の1か月あたりの平均給与額を比べただけでも大きな違いが見受けられます。

東京 27万1,900円
大阪 23万6,900円
福岡 21万2,900円
名古屋(愛知) 24万4,100円

「賃金構造基本統計調査 平成27年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県別」によれば、全国的に見ても、東京都が所属する関東地方が最も水準が高く、次いで東海と近畿、北陸・中部と北海道、中国・東北・四国・九州・沖縄と続く形となっており、最大で8万7,900円もの金額差が生じています。勿論地域によって物価や家賃相場も異なりますが、それでも金額だけ見ると大きな差が出ていることには変わりません。

3:勤続年数

介護職は、経験そのものが大きな評価対象となる職業でもあります。そのため、勤続年数だけでなく、トータルでの経験年数も給料へ影響していきます。この辺りは一般企業と大きく異なるところであり、また職場に拘らない、仕事自体が好きな方にとってはメリットでもあるでしょう。

4:介護施設の種類

厚生労働省発表の「平成25年度介護従事者処遇状況等調査結果の概況」を見ると、介護施設の種類別でも給料に差があることが分かります。

介護老人保健施設
(特別養護老人ホーム:特養)
30万2,680円
介護老人保健施設 29万1,300円
訪問介護事業所 26万4,680円
介護療養型医療施設 26万3,800円
通所介護事業所 25万3,230円
グループホーム 24万3,380円

特別養護老人ホームは、その人の要介護度にあわせて24時間体制で専門的な介助・お世話が必要になるため、最も給与水準が高くなっています。一方の数人のグループ単位で利用者の見守りと介助を行う「グループホーム」とは、年収にすると約72万円もの差が生じており、負担度や業務内容は異なるとはいえ、ここでも大きな違いが伺えます。

5:保有資格

医療と福祉にかかわる専門職である介護職において、資格の有無は給与の昇降に特に大きく影響します。

何の資格も有していない人材 19万6,432円
介護職員初任者研修を有する人材 21万2,120円
介護福祉士資格を有する人材 23万6,596円
ケアマネジャー資格を有する人材 27万4,471円

介護関係の代表的な資格としては、介護職の入門資格で最短1か月の座学と実地研修で取得が可能な「介護職員初任者研修」、介護職員初任者研修の上位資格である「介護福祉士実務者研修」、介護業界における唯一の国家資格である「介護福祉士」、必要な介護サービスやケアのプランを策定できる「ケアマネジャー(介護士線専門員)」が挙げられます。
資格は賃金アップが見込めるだけでなく、業務範囲を広げられることも意味しています。業務に携わる中で、次にやりたいことが見えた時の為に幅広く取得しておくのも良いかもしれません

自治体によっては、資格取得の後押し制度があります

例えば福岡県では「介護福祉士修学資金等 貸付制度」があります。
介護福祉士・社会福祉士の養成施設や実務者研修施設に在学する方で、将来同県内において介護業務等に従事しようとする方に対し、資金の貸付を行う制度です。資格取得後、原則1年以内に同県内において介護業務等に従事し、規定の期間(2~5年)引き続き従事した場合、貸し付けた修学資金の返還が免除される点も大変魅力的と言えるでしょう
また、他にも千葉県社会福祉協議会でも介護福祉士・社会福祉士をめざし「各養成施設」に在学している方へのサポートを行っています。卒業後に同県内の社会福祉施設等において、介護または福祉に関する相談援助業務に従事しようとする場合、その修学にかかる費用へ貸付という形で支援してくれるのです。
このようにして介護職の賃金アップ・待遇改善をサポートしようとする自治体が増えてきていることが最近の傾向にあります。そのまま地域を支える人材として期待されているケースが多いということであり、長く住まいの範囲で活躍されたい方には良いかもしれません

業界も市場も成長傾向にあり、待遇改善も進んでいる

介護職の給料を決めている要素をご紹介してきましたが、介護職の給料水準そのものもまた徐々に改善が進んでいます。

介護職は、将来性が高く売り手が有利な市場

まず介護市場の将来性において、必然的な需要増から非常に高いことが挙げられます。それを裏付けるように長い不景気の中でさえ、増え続ける高齢者に呼応すべく介護施設は増加の一途を辿っています

また総務省が発表している売上高営業利益率に関する調査によると、「小売業/6.4%」「宿泊業/5.9%」「教育、学習支援業/5.2%」「娯楽業/4.7%」などに対し、介護業界は売上高営業利益率8.4%と他産業と比べても平均以上の水準となっています

さらにみずほコーポレート銀行の調査によると、2007年時点で62.9兆円であった高齢者向けの市場規模は、2025年には101.3兆円に及ぶことが予想されています。またその内、介護産業だけで15.2兆円に及ぶとされており市場の伸びは非常に大きくなっています
それに加えて、介護業界は長年のイメージもあり、慢性的な人材不足に悩まされています。
厚生労働省の調査によると「2018年度における介護職の有効求人倍率は3.95倍。同時期の他業界の3倍以上も高い」ということが明らかになっており、特に訪問介護員の人手不足は深刻で、1人に対し、およそ13件の求人が殺到するほどとなっているのです
2035年には85歳以上で介護を必要とする人の割合は日本の約50%に達することが判明した今では日本社会は極度の介護人材不足の中で、要介護者への対応に迫られることが明らかです。
こうして急激な需要増から介護業界は将来性が高く、売り手有利な市場と変わりつつあります。かつての低賃金、ブラックというイメージが蔓延したままでは持たなくなり、囲い込みや長く働いてもらうべく市場が変わってきているとも言えるでしょう

他業界大手企業からの介護業界参入も相次いでいる

それだけではありません。損保ジャパン日本興亜ホールディングスがワタミの介護部門を買収したり、ソニーが有料老人ホームを新規開設したり、長谷工コーポレーションが有料老人ホームやデイサービスを運営する子会社に加えて、認知症デイサービスを運営する介護事業者を買収したりと、他業界から大手企業が次々に参入してきています。
人口減に伴う全体的な市場の縮小を踏まえ、唯一の成長産業と呼ばれる介護業界へと参入してきているのです。働く側にとっても厚い資本金を持った大企業の参入は安定した雇用にも繋がる喜ばしいニュースです

政府による待遇改善・支援の動きが強まっている

政府も長くこの問題に取り組んでいましたが、ここに来て新たに「介護、障害分野で人材不足に対応するため、勤続10年以上の介護福祉士(推計22万人)に公費(国・地方)1000億円と同額の介護保険料を投じ、月額平均8万円上げる」制度が新設されました。
これは「特定処遇改善加算」と呼ばれるもので、従来の処遇改善加算に加え、職場で最低1人以上、キャリアのある介護福祉士の賃金を月8万円以上アップさせるか、他産業並みの水準とするべく年収440万円以上にするといったものです。介護職の待遇改善に向け、国もこれまでの介護報酬改定の他にも、様々な働きかけを取り組むようになってきていることが伺えます
また、厚生労働省が出している「介護職員をめぐる現状と人材の確保等の対策について」によると、今までわかりにくかった介護福祉士の養成体系を簡略化し、介護業界でずっと働き続けられるようになるための仕組み作りに動いていることが分かります。
国の下できちんとしたキャリアパスが整備され、支援や待遇改善が進められれば働く側の方もより安心できるのは間違いありません

介護職の働き方改革も進められている

そうしたソフトだけではなく、ハード面においても人材の不足を補い、働く人の労働環境を向上するべく新しい取り組みを導入する企業も増えてきました。
入居者のケアをしながらタブレットで介護記録を入力し、データをケアプランと同期するIT管理。利用者の転落などのリスクを軽減しながらベッド上での動きを記録しレポートに活用するベッドセンサーなどが、実際に導入されています。
生活面の介護が必要な人(要介護者)を補助し、介護者側の負担を軽減する「介護支援ロボット」の開発も実用レベルで進められており、ニュースで報道されるのを目にする方もおられるのではないでしょうか。
それだけでなく、介護施設において入居者10人程度をひとつのユニットとして、固定の介護職員が共同生活をしながら入居者をサポートする「ユニットケア」や、女性の産前産後休暇や育児休暇、また時短勤務制度だけでなく、妊娠中の体調不良や子どもの病気などの理由で休暇を取得できる制度など他業界に並ぶような職場環境作りの動きも進んでいます。このようにして「しんどい」「大変」といったマイナスな働き方イメージを払拭すべく、ハード面での改善も進んでおり、将来に向かってより体力的にも問題のない介護が生まれつつあります

介護職は幅が広く、業界内での選択肢が豊富

最後になりますが「介護職」と一言で言っても、その業務の幅は非常に広いです。施設だけ見ても、主に自治体や社会福祉法人が運営し、公的な要素が強い「特別養護老人ホーム」、自宅で暮らす高齢者向けの「デイサービス(通所介護)」や「ショートステイ(短期入所生活介護)」、主に民間企業が運営している「介護付き有料老人ホーム」、「住宅型有料老人ホーム」、医療法人や社会福祉法人などが運営する「介護老人保健施設」、認知症の高齢者が共同で生活する「認知症型グループホーム」など、非常に幅広く存在し、また入浴などに特化したサービスを提供するなどこれまでにない施設も現れ始めています。
これらの変化から介護業界内での選択肢が他業界などに比べて非常に豊富だということが伺えます。働く中で自分がどういう介護をしたいのかを突き詰められる点は、縮小が進む他産業にない特徴ではないでしょうか
介護施設で働いていた方が居宅のケアマネジャーやデイサービスの職員、ヘルパーへ転職するなどやりたいこと、活躍したい場面を自分で選ぶ、切り開いていくことが出来る。その先には待遇改善や昇給なども必ずついてくるものと思われます
誰も想像できないほどの急激な需要増には、自らがどういう介護をしたいのかを選ぶ売り手側の自由も存在しています。やりたい可能性、求める待遇を掴み取るべく自ら選択出来ることもまたこの業界の魅力かもしれません

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