女性介護士のリアル 女性介護士の人数や平均年収・給料を解説

日本では出生率が低下し、若い世代が減り続ける少子化が進んでいます。
さらに高齢者人口が急増する高齢化も同時に進行する深刻な少子高齢化が課題となっています。
人口における高齢者の比率が高まる中、介護を必要とする方も急増中です。
今後さらに、高齢者を支える介護人材の需要拡大が予想されています。

介護といえば、女性が多いという印象はありませんか?
実際に多くの女性介護士たちが、介護の現場で活躍しています。
介護における女性介護士ならではの強み、メリットにはどんなものがあるのでしょうか。
給料や年収などの待遇のリアルな部分を丁寧に解説します。

女性介護士数は年々増加している

国内における女性介護士数​
​平成29年度​ ​令和2年度​
​12,357人 ​14,520人​

出典
厚生労働省:平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果
厚生労働省:令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果

厚生労働省『介護従事者処遇状況等調査結果』をみると、平成29年度から令和2年度までの直近5年間において、女性介護士は約2000人も増えているのです。
介護現場における女性介護士の数は年々増加傾向にあることがわかります。

雇用形態は正規の職員からアルバイト・パート、派遣社員までさまざまな働き方を選ぶことが可能です。
結婚や出産などライフステージに合わせて働く女性たちが活躍できる職種であることも影響しているのではないでしょうか。

介護士はやはり女性が多いの?

同じく『介護従事者処遇状況等調査結果』をみると、令和2年度の介護士全体に占める女性介護士の割合は65%で、半数以上が女性という結果が出ています。
中でも、利用者の自宅で介護をする訪問介護事業所では、通所の事業所より女性の割合が多い傾向にあります。
訪問介護事業所の女性介護従事者は60代以上と年齢層が高めなのも特徴といえるでしょう。​

介護職の中でも若い層である20代〜30代までは男女の比率にそれほど差はありません。
40代以降から男女比が大きくなり、特に働き盛りである40代、50代の男性の介護従事者は少なくなっています。

女性介護士が抱える悩み

介護職は女性が多く、働きやすい職場といえます。
しかし、介護は移乗など体力仕事も多く、肉体的な負担が大きい仕事としても知られます。
また男性が少なく、異性との出会いや恋愛のきっかけが少ないのも女性介護士にはネックです。

肉体的な負担

介護士の仕事には、利用者をベッドから車椅子に移乗させたり、入浴の介助をしたりと力仕事が多いのも事実。
男性と比べると体力があまりない女性にとって、肉体的負担は避けて通れません。

とはいえ、介護は力任せに行うものではありません。無理なく安全に移乗を行うコツを学べば、それほど介護者の負担軽減にもなります。
例えば、最小の力で最大の力を発揮する身体力学の考え方であるボディメカニクスを学ぶのも一案です。
腰への負担も軽くでき、腰痛防止にも役立つテクニックです。

異性との出会い・恋愛

介護の仕事は、「人」にサービスをする仕事です。仕事柄、カレンダー通りに休めないことも少なくありません。
せっかくお付き合いする恋人がいても、スケジュールが合わずに疎遠になる可能性も出てきます。
同じ業界で働く相手であれば、仕事の悩みも理解してもらえますし、時間のやりくりで悩まなくてもすむかもしれません。

女性が多い介護の仕事ですが、最近では男性からも注目されています。
また利用者を第一に考える優しい女性介護士の姿に好感を抱く男性も多くいます。
リラックスできる優しさと、責任感をあわせ持つ「素敵な女性」として好意を持たれ、恋愛に発展する可能性も高いのではないでしょうか。​

女性が介護士として働くメリット

介護を必要とする女性は、優しく接してくれる同性を求める人が多数います。
そういう面でも、女性介護士の需要は高まっているといえます。
また基本的にシフト制で勤務するため、希望の日時に休みを取ることもでき、仕事と家庭の両立のしやすいメリットがあります。

さらに資格取得でのキャリアップなど努力次第で実力をつけ、専門職として転職する道も選べるのです。
そして高齢化社会が進む中、介護人材の募集は増加傾向にあります。
女性が介護士としてメリットについて詳しくご紹介します。

同性利用者への配慮

厚生労働省『令和元年度介護給付費等実態統計の概況』によれば、介護予防サービス・介護サービスの年間女性受給者数は360万人で、これは全体の約70%近くを占めています。
介護サービスを利用する女性の割合が多いことがわかります。​

介護の現場では、入浴介助やオムツ交換といった利用者のデリケートなケアも必要になってきます。
プライバシーの高い介護ですから、女性同士でしかわかりあえない部分も大きいのです。
異性が相手は利用者も遠慮してしまい、希望を伝えられない場合出てきます。
同性だからこそ、利用者本人が気を使わずに介助を任せられるのです。

出典
厚生労働省:令和元年度介護給付費等実態統計の概況

仕事と家庭の両立のしやすさ

仕事と家事育児との両立に悩む女性にとって、シフト制を採用する介護士は働きやすい職種です。
ある程度は時間の融通が利き、自分のライフスタイルに合わせて働けるからです。
子育て経験のある女性の同僚・先輩も多く、家庭の事情に理解がある職場もたくさんあります。

介護施設の中には、積極的に育児時短勤務を実施しているところもあります。
育児など家庭の事情によりフルタイムで働くのが難しい場合でも、まずは施設の勤務条件などを確認してみましょう。​

資格取得による収入UP

育児休業を取得しながら、資格勉強ができるのも介護士のメリットの1つです。
育児休業明けに現場復帰すると、資格取得により手当がつくなど、収入アップが期待できます。
介護職は、勤続年数により受験資格が付与され、公的資格や国家資格の受験対象となります。
地道な努力がわかりやすくキャリアアップにつながる働きがいのある職種です。

加えて施設によっては、資格取得のサポート制度が充実しているところもあります。
働きながら資格取得を目指す方は、勤務を希望する施設に確認してみましょう。​

転職・就職のしやすさ

少子高齢化は今後も加速していくでしょう。
介護を必要とする人も増加し、比例して介護人材の需要はこれからも大きくなることは間違いありません。
未経験からスタートし、働きながら資格を取得、現場でキャリアを積むことができる業界は、そう多くはないはずです。
そして介護業界は慢性的な人で不足にありますから、他業界に比べて転職・就職のチャンスがつかみやすいのです。​

女性介護士の平均年収・給与

厚生労働省の『令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果』によると、介護士全体の給料の平均は315,840円となっています。
女性介護士(月給・常勤)306,130円で、これは年収約367万円に相当します。
一方、男性介護士の平均は335,770円で、同様に計算すると年収約403万円近くとなります。
実労働時間数が男性平均160.1時間なのに対し、女性平均が158.9時間です。
一概にはいえませんが、労働時間の差が給与に反映されている部分もあるかもしれません。​

女性介護士の平均給与は年々増加

女性介護士(月給・常勤)の平均給与(平成29年度、令和2年度)​
​平成29年度​ ​令和2年度​
​281,300円 ​306,130円​

女性介護士(月給・常勤)平均給与は年々上昇しています。
先ほどの厚生労働省『令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果』の調査では、平成29年度から令和2年度までの5年間で約2万円近く増加したと公表されています。

平均給与額は、最も若い29歳以下から60歳以上までどの区分でもアップしています。
給与面においては年々、待遇がよくなっていることがわかるデータです。

年代別女性介護士の平均年収

女性介護士(月給・常勤)の平均給与は、29歳以下の若い世代から50歳~59歳以下まではゆるやかではありますが、右肩上がりに上がっています。
これは男性介護士でもほぼ同じ傾向にあり、男女でそれほど金額の格差がないといえます。

女性介護士(月給・常勤)の平均給与は、29歳以下の若い世代から50歳~59歳以下まではゆるやかではありますが、右肩上がりに上がっています。
これは男性介護士でもほぼ同じ傾向にあり、男女でそれほど金額の格差がないといえます。

まとめ

少子高齢化が進み、介護を必要とする人が増えると同時に、介護の担い手の需要が高まっています。
細やかな配慮が必要な介護の現場では、女性ならではの丁寧なケアが大いに役立ちます。
育児など家庭の事情でフルタイムでの勤務が難しい女性にとっても、勤務時間の融通が利きやすく自分にあった働き方ができる介護士の仕事は魅力的です。

また女性介護士は、働きながら資格取得やキャリアアップもでき、収入増につなげられるなど働きがいも大きいのが特徴です。
力仕事など女性に不利な部分も工夫次第でカバーできますし、低いといわれてきた給料を含めた待遇も改善されはじめています。
利用者やご家族に感謝される喜びも、介護士の醍醐味ではないでしょうか。
働きやすく、やりがいのある仕事をお探しの女性にぜひおすすめしたいお仕事です。

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